ドイツ製品安全委員会は、GS認定製品における多環芳香族炭化水素(PAHs)の含有基準を発表しました

2020-12-17
2019年9月15日、ドイツ製品安全委員会は、GS認定の製品における多環式芳香族炭化水素(Polycyclic Aromatic Hydrocarbons,略してPAHs)含有量制限についての新基準を発表しました。この基準(AfPS GS 2019:01 PAK(PAH)) はAfPA GS 2014:01 PAK(PAH)に代わって、2020年7月1日に発効しました。多環式芳香族炭化水素(PAHs)は、2つ若しくは2つ以上のベンゼン環を持つ有機化合物類を指し、ほとんどの多環式芳香族炭化水素は発癌性をもつ毒性があり、電子・電気製品のプラスチックおよびゴム材料に含まれています。
 
     製品分類:
  • 第一類(カテゴリー1):2009/48 / ECに記載されている、口に入れることを意図した材料または玩具の材料、または3歳未満の児童が使用する製品(を含む)で、皮膚に長期間(30秒以上)接触するもの。
  • 第二類(カテゴリー2):カテゴリー1の材料に属さず、皮膚への長時間の接触(30秒以上)または皮膚への繰り返しの接触(これにはa. 児童の使用b.その他の消費財を含む)が予想されるもの。
  • 第三類(カテゴリー3):30秒未満の皮膚との接触(短期間の皮膚接触)が予測でき、カテゴリー1またはカテゴリー2に属さない材料(これにはa. 児童の玩具b.その他の消費財を含む)。
 ​新基準含量制限(mg/kg):
 
項目1 類別1 類別2 類別3
/ 2009/48 / ECに定義されている、口に入れることを意図した材料または皮膚に長期間(30秒以上)接触する玩具の材料、および3歳未満の児童が使用する製品。 カテゴリー1以外の、皮膚への長時間の接触(30秒以上)または皮膚への繰り返しの接触が予想される製品。 カテゴリー1、2以外の、30秒未満の皮膚との接触(短期間の皮膚接触)が予測できる製品。
/ / 14歳未満の子供向けの製品(主動的または受動的な直接接触) その他製品 14歳未満の子供向けの製品(主動的または受動的な直接接触) その他の製品
Benzo(a)pyrene < 0.2 < 0.2 < 0.5 < 0.5 < 1
Benzo(e)pyrene < 0.2 < 0.2 < 0.5 < 0.5 < 1
Benzo(a)anthracene < 0.2 < 0.2 < 0.5 < 0.5 < 1
Benzo(b)fluoranthene < 0.2 < 0.2 < 0.5 < 0.5 < 1
Benzo(j)fluoranthene < 0.2 < 0.2 < 0.5 < 0.5 < 1
Benzo(k)fluoranthene < 0.2 < 0.2 < 0.5 < 0.5 < 1
Chrysene < 0.2 < 0.2 < 0.5 < 0.5 < 1
Dibenzo (a, h) anthracene < 0.2 < 0.2 < 0.5 < 0.5 < 1
Benzo (g, h, i) perylene < 0.2 < 0.2 < 0.5 < 0.5 < 1
Indeno (1,2,3-cd) pyrene < 0.2 < 0.2 < 0.5 < 0.5 < 1
Phenanthrene
Anthracene
Fluoranthene
Pyrene
<1(総和)  
<5(総和)
 
<10(総和)
<20(総和) <50(総和)
Naphthalene < 1 < 2 < 10
15種多環芳烴總量 < 1 < 5 < 10 < 20 < 50





































移行期間/期限:
  •  AfPA GS 2014:01PAKは2020年6月30日まで使用可能で、AfPA GS 2019:01PAKは2020年7月1日より実施されます。
  •  GSマーク認証は2020年7月1日より発行されます。このGSマークの新基準は2020年7月1日より拘束力を持ちます。(2020年7月1日以降に完了する、現在進行中の申  請手続きを含む)
  •  2020年7月1日以前に発行されたGSマーク認証は引き続き有効です。